本態性振戦の治療

“ふるえ”の原因

ふるえにはいろいろな原因があります。
寒さや精神的緊張の時などに、誰にでも起こるふるえもあれば、なにかの病気の症状として起きている場合もあります。

本態性振戦

とくに原因がなく、生理的なふるえが起こるような状況でもないのにもかかわらず、手や頭(首)にふるえが生じる病気です。
家族にも同様な症状が見られる場合もしばしば認められます。(次のページで詳しく説明します。)

パーキンソン病

ふるえが主症状の一つである代表的な病気です。
多くは中年以降に発病します。
ふるえは動作をしていないときに強く出ることが多いとされています。
そのほかの症状として、動作が緩慢になる、筋肉がこわばる、歩行困難などです。
最近は運動症状以外の症状も注目されています。

その他のふるえ

緊張した時や、力仕事をした後や運動した後などにふるえ(生理的振戦)、 首の前面にある甲状腺からのホルモンが過剰に分泌されることが原因で起こる甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、脳卒中後の振戦、アルコール依存症によるふるえなどがあります。


ふるえの代表的な病気である本態性振戦とパーキンソン病の違いを表にまとめました。

  本態性振戦 パーキンソン病
発症しやすい年齢 中高年に多いが、 若い人にも起きる 中高年に多い
家族歴 しばしば見られる 家族歴は少ないが、若年発症では家族歴を認める場合がある
ふるえが起きる部位 手(指先や腕)、足
頭(横に揺れる)、声
手、足
ふるえの特徴 動作をしているときや、特定の姿勢をとったときにふるえが出る。 安静にしているときにふるえが強い。
書字について 文字が上手に書けない
線が流れてしまう
書いている文字が次第に小さくなる
その他の症状 声のふるえや、頭のふるえを伴う時もある 筋肉のこわばり、動作緩慢、低血圧など多彩
病気の経過 ほとんど進行しないか緩徐に進行する 少しずつ進行する

執筆貴島 晴彦 先生(大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 教授) 

 

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